こんにちは!パネルプラス(株式会社TMF)です。
企業が自社の価値をPRするためには、さまざまな戦略が必要です。
「フォーラム」や「シンポジウム」といったイベントは、その一つといえるでしょう。
しかし「フォーラムとシンポジウムの違いは?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
多数の参加者が集まるフォーラムやシンポジウムは、知識の共有だけが目的ではありません。
自社のブランドや製品に対する関心を高める効果的な手段でもあります。
今回は、フォーラムとシンポジウムの違いを事例とともに、詳しく解説します。
フォーラムとシンポジウムの違いとは
フォーラムとシンポジウムの違いを下記の項目別に解説します。
- 定義
- 開催形式
- 議論のスタイル
- 講演者の選び方
- プログラム
- 結論の出し方
実際の事例を交えて解説しているので、イベントを企画する際の参考にしてください。
【違い①】定義
フォーラムとシンポジウムの定義を以下の表にまとめました。
フォーラム | シンポジウム |
・特定のテーマが主題 ・多様な方々が参加できる ・参加者が自由に議論や意見交換を行う ・専門家だけではなく一般の方々も参加しやすい | ・特定のテーマや問題に焦点を絞って議論 ・参加者は専門家や研究者、その分野の有識者などが主 ・研究成果や専門的な話題が中心 ・議論はより専門的になる傾向 |
フォーラムは一般の方々も交えて広く意見交換をする場です。
シンポジウムは専門家を中心に専門的な議論を行う場といえます。
【違い②】開催形式
フォーラムは一般的にオープンで、議題について広範な討論が行われます。
一方でシンポジウムは、限定的なテーマに特化した専門的な議論が行われる場です。
形式 | 全国消費者フォーラム | 生物多様性国際シンポジウム |
テーマ | 社会環境や消費者教育など広範な議論 | 環境省と神戸市が主催 生物多様性という専門的な議論 |
参加者 | 消費者・NPO・事業者・教育関係者・行政など、多様な構成 | 該当する分野に精通した専門家や関係者 |
例えば、「全国消費者フォーラム」では、消費者・NPO・事業者・教育関係者・行政など、
実に多様な立場の関係者が参加し、社会環境や消費者教育など、広範な議論を展開しています。
一方、環境省と神戸市が主催した「生物多様性国際シンポジウム」では、
生物多様性という限定的なテーマに対する専門的な議論が行われました。
その分野に精通した専門家や関係者が主な参加者です。
端的に言えば、フォーラムは広範で、シンポジウムは専門的で縦に深い議論形式で開催されます。
【違い③】議論のスタイル
フォーラムは一般的に公開討論を目的としています。
一方で、シンポジウムでは、研究や専門的な議論が主な目的です。
具体的には、「日中省エネルギー・環境総合フォーラム」では、
省エネルギーや環境に関する多角的なテーマが取り上げられました。
このフォーラムでは参加した多くの関係者によって、広く意見交換が行われました。
一方で、「気候変動予測先端研究プログラム2022年度公開シンポジウム」においては、
「気候変動で日本はどうなるか」という特定の問題に焦点を当て、
専門家による議論を行っています。
【違い④】講演者の選び方
フォーラムは多様な意見が出るよう、
バックグラウンドの異なる講演者を選ぶ傾向が強いとされています。
それに対してシンポジウムでは、専門性の高い講演者が中心に選ばれるケースが多く見られます。
実際に、「地方創生SDGs 国際フォーラム2023」では、
政府関係者・民間企業・地方自治体・大学学長・大使など
多様なバックグラウンドを持つ講演者が選ばれています。
一方で、「パートナーシップ構築シンポジウム」では研究機関・政府機関・専門家といった、
特定のテーマに深い専門知識や経験を持つ講演者が選ばれている傾向が見られます。
【違い⑤】プログラム
フォーラムは多くの場合、パネルディスカッションやQ&Aが行われる傾向にあります。
他方、シンポジウムは、プレゼンテーションや専門的な講義が中心です。
例えば「地方創生SDGs 国際フォーラム2023」では、
多様な登壇者が講演とディスカッションを展開しています。
対照的に、「パートナーシップ構築シンポジウム」では、
専門家による基調講演やプレゼンテーションが中心に行われ、
研究発表や専門的な議論がプログラムの中心となっています。
【違い⑥】結論の出し方
フォーラムでは多様な意見を取り入れることが重要とされていますが、
シンポジウムでは具体的な解決策や方針などの結論が求められる傾向にあります。
具体例を挙げると、
「グローバル知財戦略フォーラム2023」では、多様な意見や情報を共有し、
参加者それぞれが自分自身の方針や戦略を考えるきっかけを提供しています。
一方、「国際仲裁シンポジウム」では、特定のテーマに焦点を当て、専門的な議論が行われました。
このように、シンポジウムはしばしば、特定の問題に対する解決策や方針、
政策推進のための具体的なステップを提案する場合が多い傾向がみられます。
フォーラムとシンポジウムの共通点
フォーラムとシンポジウムの共通点は以下の通りです。
- 多くの登壇者・参加者が集まる。
- 多角的な視点や専門知識が交換される。
- 講演やプレゼンテーションが頻繁に行われる。
フォーラムもシンポジウムも、新しい研究成果や事例、
テクノロジーの発表の場であり、参加者は最新の知識と情報を得られます。
さらに、これらのイベントは効果的な人脈づくりの機会も提供します。
自分の専門分野で活躍する方々と関係を深めるチャンスでもあります。
フォーラム・シンポジウムの開催手順を6ステップで解説
フォーラム・シンポジウムの開催方法を6つの手順で解説します。
- 議論のテーマとターゲットを明確にする
- 開催形態(オンライン・オフライン)を決める
- 規模を想定して会場を手配する
- 登壇者・コメンテーターに登壇依頼をする
- 広告や告知で一般参加者を募る
- 当日使用する機材や展示物の準備を行う
フォーラムやシンポジウムの開催を考えている方は、以下の手順を参考にしてください。
1.議論のテーマとターゲットを明確にする
最初に行う行動は、議論のテーマとターゲットの明確化です。
テーマやターゲットが曖昧なままだと、
会場規模や登壇者の決定など重要なプロセスが検討できません。
まず「何をテーマに話し合うか」「どんな出来事に関心を持つ方を対象にするか」を
具体的に定めましょう。
企業におけるブランディング戦略の一環として、
顧客・潜在顧客のニーズや世間の興味を引くテーマ選定も重要です。
参加者のニーズを満たし、社会の興味関心を上手く引きつけられれば、
企業のブランド力向上に役立ちます。
2.開催形態(オンライン・オフライン)を決める
フォーラムやシンポジウムは、オンライン・オフラインどちらの形態でも行えます。
オンラインとオフラインの違いは、次のとおりです。
オンライン | オフライン |
・遠方からでもインターネットがあれば参加可能 ・会場や当日の人員手配が不要 ・参加者が途中離脱する恐れがある | ・参加者が実際に会場に足を運ぶため、臨場感が出やすい ・参加者の規模に合う会場や人員が必要 ・対面のためその場で深いコミュニケーションが可能 |
オンラインとオフラインの選択は、
フォーラム・シンポジウムの開催目的や予算などと照らし合わせて決めましょう。
最近では、実際の会場で議論を交わしながらライブ配信する
「ハイブリッド」形態もよく取り入れられています。
3.規模を想定して会場を手配する
オフライン形態の場合、会場の手配が必要です。
会場選びは、参加定員数・日程・予算などの条件と照らし合わせて決めていきます。
会場を手配する際は、準備期間として日程に余裕をみておきましょう。
「駅が近い」「送迎バスが出ている」などアクセスしやすい会場であれば、
参加者が集まりやすくなります。
施設設備の充実度も意識したいポイントです。
会場を決める前に、パンフレットの読み込みや下見をしましょう。
最低限みておくべき点は、休憩設備・バリアフリー・駐車場の有無です。
4.登壇者・コメンテーターに登壇依頼をする
登壇者・コメンテーターへの依頼も、できるだけ早い段階で行いましょう。
特に著名な方への依頼は、先方のスケジュール調整もあるため注意が必要です。
依頼候補者は、登壇者・コメンテーターに支払う謝礼(報酬)や
交通費・宿泊費なども考慮したうえで検討します。
断りを受けた場合に備えて、候補者は複数あげておきましょう。
5.広告や告知で一般参加者を募る
会場手配や登壇者への依頼など準備がある程度進んだら、広く告知して一般参加者を集め始めます。
告知・宣伝の方法は、チラシやSNS・特設Webサイトの設置、Web広告などさまざまです。
企業の場合、顧客にダイレクトメールや招待ハガキを送付するのも良い方法です。
会場のデジタルサイネージや掲示板を使った宣伝が可能なら、大いに利用しましょう。
6.当日使用する機材や展示物の準備を行う
当日必要な機材の一例に、撮影機器やプロジェクター、マイクなどがあげられます。
紛失を防ぐため、当日の使用機材はチェックリストを作って管理します。
イベント用の機材を貸し出している会場もあるため、必要があれば問い合わせましょう。
使用する機材は事前に必ず動作テストを行うことが大切です。
イベント当日は、テーマに沿った展示物も用意しましょう。
パネルやポスターなどを用意しておくと、
イベントで伝えたい情報が参加者に伝わりやすくなります。
また、イベントに華を添える大型パネルがあれば、参加者の気分も大いに盛り上がるでしょう。
ポスターやパネルなどの印刷物は予算や納期があるため、早めの準備が重要です。
フォーラム・シンポジウム成功のコツ|気をつけたいポイントは3つ
フォーラム・シンポジウムを成功させるために気をつけたいポイントは、以下の3つです。
- 運営用のマニュアルを準備する
- リハーサルを行う
- 終了後は反省会など次につなげる行動を取る
これらのポイントに注意して、イベントを成功に導きましょう。
運営用のマニュアルを準備する
当日の進行をスムーズにするためには、運営マニュアルの用意が必須です。
マニュアルには、以下の情報を記載しておきましょう。
- 当日のタイムテーブル
- 会場内の地図
- チームごとの役割
- 来場者の誘導方法
- 問い合わせ・トラブルに対する対処方法
- 各チームの責任者名
フォーラム・シンポジウムの成否は、運営の動きも大きく関係します。
スタッフ一人ひとりがマニュアルを熟読して円滑な行動を取ることが、イベント成功の秘訣です。
リハーサルを行う
フォーラム・シンポジウムを成功させるためにも、事前リハーサルは念入りに行いましょう。
リハーサルでチェックするポイントの一例に、以下の要素があげられます。
- 全体の流れ
- 登壇者の立ち位置
- 機材の動作チェック
- マイクの音量
- 話のスピード
リハーサル後にフィードバックされた改善点を意識して、イベント当日を迎えましょう。
終了後は反省会など次につなげる行動を取る
フォーラムやシンポジウムは、当日が終わればすべて終了するわけではありません。
運営スタッフ全体で反省会を行い、評価できる点と次回への課題の洗い出しが重要です。
登壇者やコメンテーターなどのゲストはもちろん、
一般参加者も含めて当日参加した方々全員に、お礼状の送付を行いましょう。
一般参加者には、お礼状とともにアンケート用紙を送付して
イベントに対する意見を求めるのも有用です。
アンケート結果からは、運営の視点では分からなかった気づきが得られる可能性があります。
【Q&A】フォーラム・シンポジウムの違いでよくある質問
フォーラムとシンポジウムの違いでよくある質問をQ&A形式で解説します。
- Q1.セミナー・講演会・パネルディスカッションとの違いは?
- Q2.フォーラムとシンポジウムのドレスコードに違いはある?
開催者側・参加者側ともに役立つ情報のため、ぜひご覧ください。
Q1.セミナー・講演会・パネルディスカッションとの違いは?
A.セミナー・講演会・パネルディスカッションとの違いを、以下の表にしました。
イベント名 | 特徴 |
フォーラム | 特定のテーマに沿って議論を行い結論を出す |
シンポジウム | 複数の専門家が登壇し、特定のテーマを語る |
セミナー | 登壇者が講師として聴講生(参加者)に向けて教える |
講演会 | 1人の登壇者がテーマに沿って聴講者に向けて意見を述べる |
パネルディスカッション | 立場や意見の異なる複数の論者が互いに意見を述べ合う |
これらの違いを理解し、今後のイベント開催にお役立てください。
セミナーと講演会は、ほぼ同じ意味で用いられる場合もあります。
Q2.フォーラムとシンポジウムのドレスコードに違いはある?
A.フォーラムとシンポジウムのドレスコードに違いはありません。
フォーラム・シンポジウムともに明確な服装規定はないため、
イベントのテーマや雰囲気で決めましょう。
登壇者・参加者ともに、スーツまたはオフィスカジュアルが無難です。
反対に、TシャツやGパンなどラフな服装は避けた方がよいでしょう。
公的なシンポジウムなどフォーマル寄りの場合は、スーツの着用が一般的です。
イベントによっては服装の指定をされる場合があります。
参加案内や招待状に記載がないか、まず確認をしてください。
フォーラムやシンポジウムで役立つ当社のパネル・ポスターをご紹介
当社では、フォーラムやシンポジウムの
発表・展示で役立つパネルやポスターの印刷を承っています。
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また、ポスターは休憩時間における情報共有や関連イベントの案内、
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フォーラムとシンポジウムの違いを理解して魅力あるイベントを企画しましょう
フォーラムとシンポジウムの違いが理解できれば、企画に応じた形式が選択できるようになります。
例えば、フォーラムは多角的な視点から問題を議論したい場合、
あるいは多数の参加者との対話を求めるイベントに特に適しています。
一方、シンポジウムは専門家が深く議論を行い、高度な知識や見解を求める場合に有用です。
フォーラムやシンポジウムなどのイベントは、単なる情報発信以上の価値があります。
それぞれの形式が持つ特性を理解し、魅力的なイベントを企画していきましょう。
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